漫画『この世界がいずれ滅ぶことを、俺だけが知っている~モンスターが現れた世界で、死に戻りレベルアップ~』を読んだ感想を紹介します。
突然、現代の日本にモンスターが出現し、主人公だけが死ぬ前の時間へ戻れるという物語です。
「死に戻り」と「レベルアップ」を組み合わせたゲームのような設定ですが、実際に読んでみると、何度も死にながら攻略方法を探す緊張感のあるサバイバル漫画でした。
原作漫画は現在、全13巻で完結しています。この記事では物語序盤を中心に、できるだけ重大なネタバレを避けて本作の魅力を紹介します。
『この世界がいずれ滅ぶことを、俺だけが知っている』とは?
主人公の一条明は、25歳の平凡な会社員です。
ある日、会社からの帰り道で突然現れたミノタウロスに襲われ、命を落としてしまいます。
しかし、明が次に目を覚ますと、そこはミノタウロスに襲われる前の会社でした。
明は死亡すると特定の時間まで戻り、レベルやステータスを引き継いだまま人生をやり直せる固有スキル「黄泉帰り」を手に入れていたのです。
明は自分が一度経験した未来の情報と「黄泉帰り」の能力を利用し、幼なじみの七瀬奈緒を守りながら、モンスターに侵食されていく世界を生き延びようとします。
- 漫画:翼
- 原作:灰島シゲル
- キャラクター原案:布施龍太
- 掲載:マガジンポケット
- コミックス:全13巻完結
異世界転生ではなく、現代にモンスターが現れる物語
本作はレベル、ステータス、スキルといったゲーム的な要素を持っていますが、主人公が異世界へ転生する物語ではありません。
一条明が生活していた現代の日本に、異世界のモンスターが突然現れます。
見慣れた会社や街がモンスターに襲われる舞台になるため、完全な異世界を冒険する作品とは違った怖さがあります。
一般の人たちは、世界がこれからどのように変わっていくのか知りません。明だけが一度経験した未来を知っているため、周囲の人を助けようとしても簡単には信じてもらえないところも、この作品の面白い部分です。
未来を知っていても、すべてが思いどおりに進むわけではありません。明の行動によって前回とは違う出来事が起こることもあり、死に戻るたびに新しい問題が発生します。
死ぬほど強くなる「黄泉帰り」が面白い
一条明の最大の特徴は、死亡すると過去へ戻る「黄泉帰り」です。
時間が戻っても、手に入れたレベルやステータスは引き継がれます。
最初はまったく歯が立たなかったモンスターでも、何度も戦って経験を積み、少しずつ強くなることで倒せる可能性が生まれます。
普通のループ作品では、主人公の記憶や知識だけが次の周回に引き継がれることが多いです。しかし本作では、戦って獲得した強さも引き継がれます。
そのため、強敵に敗れるたびに絶望するだけでなく、
「次はどのように戦うのか」
「どの能力を伸ばすのか」
「前回より早く行動すれば誰かを助けられるのか」
という攻略ゲームのような楽しさがあります。
ただし、死ねば簡単にやり直せる明るい物語ではありません。明は何度も苦痛や恐怖を経験し、その記憶を一人で抱えたまま次の周回へ進みます。
便利に見える能力と精神的な苦しさの両方が描かれているため、戦闘に緊張感があります。
最初のミノタウロス戦に引き込まれた
私がこの作品に引き込まれたのは、序盤のミノタウロスとの戦いです。
最初の明は、突然現れたミノタウロスに抵抗することもできません。
しかし、黄泉帰りを繰り返して状況を把握し、少しずつ行動を変えながら対抗できる力を身につけていきます。
一度負けた相手に何度も挑み、経験と成長によって勝利を目指す展開は王道ですが、だからこそ面白いです。
ミノタウロスとの因縁や、強敵に何度も立ち向かう展開には、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』が好きな人にも通じる熱さを感じました。
私自身も『ダンまち』が好きなので、この最初の戦いで作品にハマりました。
『Re:ゼロ』との違い
死ぬと時間が戻る作品としては、『Re:ゼロから始める異世界生活』を思い浮かべる人も多いと思います。
『Re:ゼロ』では、主人公のスバルが死によって得た情報を利用し、未来を変える方法を探します。
本作も過去の経験を利用して状況を変えていきますが、一条明は記憶だけでなくレベルやステータスも引き継ぎます。
そのため、謎を解いて未来を変えるループ作品としての面白さに加え、主人公が少しずつ強くなるレベル上げの爽快感もあります。
また、異世界ではなく現代社会が崩壊していく点も大きな違いです。
日常生活のすぐ近くにモンスターが現れるため、「もし自分の暮らしている街で同じことが起きたら」と想像しやすく、恐怖を感じました。
幼なじみの七瀬奈緒を救えるのか
明が何度も過去へ戻る大きな理由の一つが、幼なじみの七瀬奈緒を救うことです。
自分だけが生き残ればよいのではなく、奈緒や周囲の人たちも助けようとすることで、攻略の難易度は一気に高くなります。
前回の周回で助けられなかった人物を、次の周回では救えるのか。違う行動を選ぶことで、別の誰かが危険になるのではないか。
単純に主人公がレベルを上げて無双するだけでなく、限られた時間の中で誰をどのように救うかという選択も見どころです。
モンスターの怖さと容赦のない展開
本作は、かわいいキャラクターとの日常よりも、モンスターとの戦闘やサバイバルを中心に描いた作品です。
序盤から登場人物がモンスターに襲われる場面があり、かなり容赦のない展開もあります。
死に戻りによって時間が巻き戻る場合でも、一条明の記憶から死の恐怖が消えるわけではありません。
モンスターの迫力や絶望的な状況がしっかり描かれているため、緊張感のある作品が好きな人には合うと思います。
一方で、流血表現や登場人物が命を落とす場面が苦手な人は注意が必要です。
全13巻で完結しているので一気に読める
漫画版は全13巻で完結しています。
長く続いている途中の作品ではないため、これから読み始めても最後までまとめて楽しめます。
物語序盤では、死に戻りとレベルアップを使ったミノタウロス攻略が中心ですが、その後は仲間やモンスターが増え、世界が変化した原因にも物語が広がっていきます。
最初の数話を読んで、死に戻りと現代サバイバルの組み合わせが気になった人は、続けて読んでみる価値があると思います。
こんな人におすすめ
『この世界がいずれ滅ぶことを、俺だけが知っている』は、次のような人におすすめです。
- 死に戻りやタイムリープ作品が好きな人
- レベルアップして強くなる作品が好きな人
- 現代社会にモンスターが出現する物語が好きな人
- 攻略ゲームのような展開が好きな人
- 緊張感のあるサバイバル漫画を読みたい人
- 完結済みの漫画を一気に読みたい人
- 『Re:ゼロ』や『ダンまち』が好きな人
まとめ
『この世界がいずれ滅ぶことを、俺だけが知っている』は、死に戻りとレベルアップを組み合わせた現代サバイバル漫画です。
一条明は死亡すると過去へ戻れますが、それだけで簡単に未来を変えられるわけではありません。
死によって得た情報、引き継いだ能力、何度も戦った経験を利用して、少しずつ強敵の攻略方法を見つけていくところが本作の魅力です。
私は特に、序盤のミノタウロスへ何度も挑む展開に引き込まれました。
『Re:ゼロ』のような死に戻りと、『ダンまち』のようなレベルアップや強敵との戦いが好きな人なら、楽しめる可能性が高い作品です。
漫画版は全13巻で完結しているため、結末まで一気に読みたい人にもおすすめします。
参考にした公式情報
- マガジンポケット作品ページ
- 講談社コミック作品ページ

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