最近のハンターハンターが難しすぎる!「よくわからない」「ついていけない」人向けに王位継承戦をわかりやすく解説

少年ジャンプ

『HUNTER×HUNTER(ハンターハンター)』を久しぶりに読んで、こんなことを思った人はいないでしょうか。

「……あれ? 今、何の話をしてるんだ?」

クラピカが出てきた。

幻影旅団もいる。

ヒソカもいるらしい。

ここまではわかる。

ところが知らない王子が次々登場し、護衛、念獣、マフィアまで増えていく。

しかも登場人物が普通の漫画なら数ページかけて話しそうな内容を、ものすごい情報量でしゃべる。

正直に言えば、私も途中で、

「暗黒大陸に行く話じゃなかったっけ?」

となりました。

でも、複雑に見える現在のハンターハンターも、大きな流れだけ整理すると意外とわかりやすいんです。

今回は「最近のハンターハンターについていけなくなった」という人に向けて、細かい念能力の条件などはいったん横に置き、今誰が何をしているのかを中心に整理してみます。

※この記事は王位継承戦編のネタバレを含みます。


そもそも、なぜ暗黒大陸を目指しているんだっけ?

まずここからです。

長期休載を挟みながら読んでいると、意外と忘れています。

現在の物語の大きな目的地は暗黒大陸

人類が暮らしている世界の外側には、想像を絶する巨大な世界が広がっています。

そこには、

  • 長寿につながるとされる「ニトロ米」
  • 万病に効くとされる香草
  • 莫大なエネルギーを生み出す「無尽石」

など、人類にとって夢のような資源が存在するとされています。

ところが当然、そんな都合のいい場所ではありません。

過去に暗黒大陸へ挑戦した人類は、そこで恐ろしい存在と遭遇しました。

それが五大厄災です。

つまり暗黒大陸とは、

「人類の常識を超えたお宝がある代わりに、人類の常識を超えた化け物もいる場所」

ということ。

ネテロ会長の息子であるビヨンド=ネテロが暗黒大陸への挑戦を宣言し、カキン帝国がそれを国家事業として支援。

そこにハンター協会などの思惑も絡み、巨大船ブラックホエール号が出航しました。

……というのが現在の物語のスタート地点です。


ところが暗黒大陸へ全然着かない!

ここが現在のハンターハンター最大の特徴かもしれません。

「暗黒大陸へ行くぞ!」

と出航したのに、船内でとんでもないことが起こり始めます。

大きく分けると、

① カキン帝国の王位継承戦
② 幻影旅団VSヒソカ
③ マフィア3勢力の抗争
④ ビヨンド=ネテロをめぐる謎

この4つ。

しかも全部が同じ船の中で進んでいます。

これが「最近のハンターハンター、よくわからない!」となる最大の原因でしょう。

そこで、ひとつずつ見ていきます。


① クラピカは赤ちゃんを守っている

現在の主人公ポジションにいるのがクラピカです。

クラピカはカキン帝国の第14王子ワブルの護衛をしています。

ワブルはなんと赤ちゃん。

そしてカキン帝国では14人の王子による王位継承戦が始まっています。

簡単に言ってしまえば、

「最後まで生き残った王子が次の国王になる」

という恐ろしいゲームです。

当然、赤ちゃんのワブルは圧倒的に不利。

そのワブルと母親のオイト王妃を守っているのがクラピカです。

さらにクラピカには別の目的があります。

クルタ族から奪われた緋の眼の回収です。

その大量の緋の眼を所有しているのが、

第4王子ツェリードニヒ。

つまりクラピカにとって今回の航海は、

「ワブルを守る」+「緋の眼を取り戻す」

という二つの目的が重なっているわけです。


② 王子14人なんて覚えられない!

これも大丈夫です。

無理に全員覚えなくても、ストーリーは追えます。

特に押さえておきたいのは、

第1王子ベンジャミン
軍事力を持つ強力な王位候補。

第4王子ツェリードニヒ
クラピカが探している緋の眼の所有者。さらに恐ろしいほどの念の才能を持っています。

第9王子ハルケンブルグ
王政そのものを変えようとしている王子。強力かつ特殊な念能力を持ちます。

第14王子ワブル
クラピカが守っている赤ちゃん。

まずはこの辺りから覚えておけば十分でしょう。

「あれ、この王子誰だっけ?」

と思ったら戻って確認する。

現在のハンターハンターは、それくらいの読み方でいいと思います。


③ ツェリードニヒがとにかくヤバい

王位継承戦の中でも、特に覚えておきたいのが第4王子ツェリードニヒです。

もともと残虐な人物なのですが、念を習い始めたことで危険度が急上昇。

何より恐ろしいのが、

念の才能が異常なほど高いこと。

さらに未来予知に関係する極めて特殊な能力まで発現しています。

クラピカの因縁の相手であり、王位継承戦でも危険人物。

「ツェリードニヒが本格的に動き始めたら何が起きるのか?」

これは今後の大きな注目ポイントです。


④ なんでクラピカは敵に「念」を教えているの?

王位継承戦を読んでいて、

「クラピカ、なんで突然念能力教室を始めたの?」

と思った人も多いのではないでしょうか。

実はこれ、クラピカの重要な戦略です。

ワブル陣営には戦力がありません。

一方、上位王子には念を使える私設兵がいます。

普通に戦えば圧倒的に不利。

そこでクラピカは念の存在そのものを他陣営に広めるという方法を取ります。

念能力を知らなかった護衛まで念を覚え始めれば、

「弱い王子なら簡単に殺せる」

とはいかなくなる。

相手も、

「あいつも念能力を覚えたかもしれない」

と警戒するからです。

つまりクラピカがやっているのは、

戦力のないワブルを守るため、王位継承戦を膠着させて時間を稼ぐこと。

ただの念講習会ではありません。

念講習そのものがクラピカの仕掛けた作戦なのです。

これがわかると、あの長い講習パートがかなり面白く見えてきます。


⑤ さらにマフィアまで出てくる

王位継承戦だけでも大変なのに、船の下層では別の事件が起きています。

カキンには、

シュウ=ウ一家
シャ=ア一家
エイ=イ一家

という3つのマフィア勢力が存在します。

ここで特に重要なのがエイ=イ一家

その中心人物が、

モレナ=プルード

です。

モレナの能力「恋のエチュード(サイキンオセン)」は、かなりゲーム的。

簡単に言えば、

人を殺す→レベルが上がる→強くなる

という仕組みです。

さらに一定レベルまで上がれば、自分自身の念能力を発現できる。

そのためエイ=イ一家のメンバーは船内で殺人を繰り返しています。

ここから、

マフィア同士の抗争

が始まります。


⑥ 幻影旅団は何してるの?

幻影旅団の目的は比較的わかりやすいです。

ヒソカを探して殺す。

天空闘技場でクロロと戦ったヒソカは、一度死亡したものの念によって蘇生。

その後、シャルナークとコルトピを殺害しました。

これによって、

幻影旅団VSヒソカ

は完全な殺し合いに突入。

旅団はブラックホエール号に乗り込んだヒソカを探しています。

ところが捜索中にマフィア抗争にも巻き込まれる。

結果として、

「ヒソカを探す旅団」
「旅団を利用したいマフィア」
「船内を混乱させるモレナ」

まで絡み始めました。

そりゃ読者も混乱します。


⑦ ビヨンド=ネテロまで王位継承戦に関係してくる

さらに最近、かなり大きな事実が明らかになりました。

暗黒大陸を目指すビヨンド=ネテロが、実はずっと以前からカキン帝国に仕込みを行っていた可能性が出てきたのです。

ビヨンドには多くの子供がいる。

しかも、その子供たちの一部には念による特殊な仕掛けが施されている可能性があります。

さらに、

「14人の王子の中にもビヨンドの実子がいるのでは?」

という疑惑まで浮上。

ここまで来ると、

「暗黒大陸に行きたいおじさん」

くらいに思っていたビヨンドの見え方が完全に変わってきます。

暗黒大陸遠征と王位継承戦。

まったく別の話に見えていた二つが、少しずつつながり始めているのです。


⑧ ゴンとキルアはどこへ行った?

そして古くからのファンなら気になるのが、

「ところでゴンとキルアは?」

という問題。

ゴンはキメラアント編でピトーを倒すため、念能力者としての未来を投げ出すほどの力を使いました。

ナニカによって身体は救われましたが、現在は以前のように念を使える状態ではありません。

そのため、くじら島へ戻っています。

キルアはアルカを守ることを選び、一緒に旅をしています。

つまり、

ゴン→船にいない
キルア→船にいない

のです。

一方、

クラピカ→船にいる
レオリオ→船にいる

という状態。

初期4人組のうち、現在の物語では完全にクラピカが主人公ポジションになっています。

レオリオも十二支んの一員として暗黒大陸遠征に参加しているのですが……

出番が少ない!

同じ船にいるんだから、そろそろ活躍が見たいところです。


最近のハンターハンターは「バトル漫画」だと思うと難しい

ここまで整理してみて、現在のハンターハンターが難しく感じる理由が見えてきます。

昔なら、

ゴンVSゲンスルー。

ネテロVSメルエム。

ゴンVSピトー。

目的が比較的はっきりしていました。

ところが現在は、

「誰が誰と戦うか」より「誰が何を考えているのか」が重要。

念能力も単純に敵を倒すためだけの能力ではありません。

情報収集。

未来予知。

呪い。

操作。

交渉。

心理戦。

さらに政治、軍事、マフィアまで絡んできます。

もはや現在のハンターハンターは、

「念能力を使った超能力バトル漫画」

というより、

「念能力の存在する世界で繰り広げられる政治サスペンス」

と考えた方が近いのかもしれません。


それでも面白い!複雑だからこそ先が読めない

ここまで複雑になると、

「もっとシンプルにしてくれ!」

と言いたくなることもあります。

でも、改めて整理してみると現在のハンターハンターには独特の面白さがあります。

王位継承戦だけで終わるのか。

ツェリードニヒとクラピカはいつ対峙するのか。

ヒソカと幻影旅団は誰が生き残るのか。

モレナの目的はどこまで達成されるのか。

ビヨンドの本当の狙いは何なのか。

そして、

いつ暗黒大陸に着くのか。

これだけの爆弾を同じ船に積み込んでいるのです。

普通なら一つだけでも長編が作れそうなテーマを、全部同時に進めている。

そりゃ難しい。

でも、

「次に何が起きるのか全然予想できない」

というハンターハンターらしい面白さも、そこにあります。


まとめ|全部理解しようとしなくてもハンターハンターは楽しめる

最近のハンターハンターを読んで、

「難しい」
「登場人物が多すぎる」
「念能力の説明がわからない」
「もうついていけない!」

と思っている人。

安心してください。

たぶん同じことを思っている読者はかなり多いはずです。

まず覚えておけばいいのは、

クラピカはワブルを守っている。

ツェリードニヒは危険な王子で緋の眼を持っている。

幻影旅団はヒソカを探している。

モレナは船内で混乱を拡大させている。

ビヨンドは王位継承戦にも何かを仕込んでいる。

これくらい。

細かい護衛の名前や念能力まで全部暗記する必要はありません。

そして何より、

まだ本当の暗黒大陸には到着していません。

そう考えると恐ろしい。

これだけ濃密な王位継承戦やマフィア抗争を描いているのに、物語全体から見れば、

まだ「暗黒大陸へ向かっている途中」なのです。

王位継承戦が終わり、ブラックホエール号を降り、本格的な暗黒大陸編が始まったとき何が待っているのか。

ゴンやキルアは再び物語に関わるのか。

そしてクラピカ、レオリオ、ヒソカ、幻影旅団はどうなるのか。

「最近のハンターハンター、難しすぎる!」

そう思いながら読むことすら、今のハンターハンターの楽しみ方なのかもしれません。

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